咲きも残らず散りもはじめず

タイトルは満開に咲く花を歌った古歌より

リブート9. 雑音

「人生でほんとうに大切なこと」にも描かれていたが、 痛みは薬によってコントロールする。 いつまでも痛みが続くのだから、いつまでも服薬が続く。 「疼痛コントロール」の副産物として「眠気」や「注意力低下」が起きている。そんな私は緩和ケアの担当医に…

リブート8. 伝言

「人生でほんとうに大切なこと」の著者、稲垣麻由美さんの 友人でもあり、絵本コーディネーターでもある東條知美さん。 その彼女が「平成で最高の愛の絵本」とオススメしてくれるのが 「星につたえて」(安東みきえ 文 吉田尚令 絵) 贈り物として買ってみた…

リブート7. 再会

昨年10月19日に「人生でほんとうに大切なこと」が出版された。 そして、国立がん研究センターの清水研医師と著者の稲垣麻由美氏による講演会が開催された。 12月10日に駒込教会での講演会に来てくださった方が、 来る10月27日に大船観音寺にて清水先生を交え…

リブート6. 奇跡

「千賀くん?!」 オープンカフェにスカして座っていた私を、大学の同級生が偶然通りがかりに発見してくれた。 彼女はこのカフェのご近所にお住まいなのだ。 「元気そうでよかった」 彼女は、いつもと同じように喜んでくれた。 「私が入院した時からずーっと…

リブート5.曙光

7月以来、私はこのブログを更新することを躊躇してしまっていた。 ひとつは日経新聞に記事がでたこと、 さらには講演会のビデオがYouTubeで公開されたことで、 「精神腫瘍科の存在を知らしめる」 という、私のミッションに一段落がついたような気持ちになっ…

リブート.4 共有

「精神腫瘍科を是非取り上げていただけないでしょうか」 こんな件名で、マスコミの投稿先に情報提供してくれた人がいる。 「精神腫瘍科とは、がん患者のための精神科医だそうで、あまりその存在は知られていないと思います。私も友人から聞き初めてその存在…

【拡散応援希望】精神腫瘍医を知っていますか?

精神腫瘍医の存在を、がん患者や家族に伝えたい。 絶望の淵から希望を見上げるようになった道筋を伝えたい。 何故なら、それは、誰にでも≪再現≫できることであろうから。 その思いで、「人生でほんとうに大切なこと」という書籍の出版にかかわった。 そんな…

リブート3.提案

私が記録したいのは 「友だちが死ぬ(かもしれない)」という時の、 「人の振る舞い」ということになるかもしれない。 友人が死に直面したことを知った時に、人はどう≪対応≫するのか。 さまざまな≪対応≫を体験した者として、普遍性が高いであろうと思う≪対応…

リブート2. 敬意

私は、彼らのことを記録に残したい。 私に力をかしてくれた人たちのことを、彼らの行動を記録に残しておきたい。 人はその人なりに、大変なことを抱えている。 この世に、なんらかの「問題」を抱えていない人などいないはず。 それでも、私に手を差し伸べて…

リブート1. 使命

何のために自分はこの世界に生まれてきて、限られた時間を過ごすことになったのか。 誰もがそれを知りたいと思う。 自分だけが成就できること。 自分がそれを果たさなければ、誰も自分の代わりになれないようなこと。 それこそが、使命というものなのだろう…

リロード30. 新聞

「人生でほんとうに大切なこと」 2人に1人ががんになるといっても、多くの人はがんと診断されて混乱する。 そんながん患者や家族の心のケアを担当する、国立がん研究センター中央病院の精神腫瘍科。 患者の心に寄り添う精神腫瘍医の思いと、7人の患者の経…

リロード29. 謝恩

「私の病気は治らないのです。彼らの祈りは通じない。彼らの祈りは報われることは無い。だから祈っていただくことが申し訳ないと思ってしまうのです。私にはおかえしできるものがなにもない・・・・」 「祈る人は“見返り”を求めて祈るものでしょうか?」 「…

リロード28. 一緒

映画「インセプション」を再び観た。 愛する人と、永遠に一緒にいたい。 愛する人を失うことに、耐えられそうにない。 「私は列車を待ってる 遠くへ向かう列車を 望む場所へ行けるけど、それが何処かは分からない でも、それでも構わない。行き先は何処でも…

リロード27. 発芽

「人生でほんとうに大切なこと」が出版されて半年が過ぎた。 著者の稲垣さんや、清水先生もたくさんの感想をいただいたとのことだ。 精神腫瘍科の存在を初めて知ったというものも多かったという。 そして、清水先生が説く≪レジリエンスの力≫に興味を持った方…

リロード26. 快報

「千賀さんが治験となった新薬が認可されました」 2018年4月、国立がん研究センター中央病院の主治医に笑顔で言われた。 私は胸のすく思いがした。 新しい抗がん剤の開発の治験者になることを選んだのは、2015年9月だった。 私はプラチナ製剤の抗がん剤の二…

リロード25. 解放

≪解放≫への通過儀礼は、1989年生れの赤い車と一緒に始まった。 「朝、家に迎えに行く。海ほたるまで走って、モーニングを食って帰って来るっていうドライブにいかないか?」まるで学生時代のような彼の誘いが快かった。 ≪馬≫だの、≪騎手≫だの、結局、私はま…

リロード24. 四季

いったい何歳まで生きれば「もう十分、よく生きた」と言ってもらえるのだろう? そんなことを考えるようになった。 去年の今ごろは、「死にたくない」と願っていた。 それは、自分が死ぬには、まだ早いと思っていたからだ。 死ぬには、まだ若いと思っていた…

リロード23. 待機

生きることと向き合う対話ともいえる「人生でほんとうに大切なこと」をもとにした 動画の制作についてはプロジェクトリーダーの応援団長Uさんに 絵本について は、絵本組組頭(えほんぐみくみがしら)の東條知美さんに 託すことになった 私はしばし≪待機≫す…

リロード22. 大切

「千賀さんにとって、あの本が、とても大切であることが、よくわかりました」 清水先生は、私の話を聞き終わるとそういった。 「人生でほんとうに大切なこと がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話」 書籍というものが、出版されてから3ヶ月程度で店…

リロード21. 新人

病気になって3回目の春がやって来た。 他の部位とは違い、肺がんについては5年が経過してはじめて 「寛解(がんが治癒していること)していましたね」 というものだ、と、主治医がいう。 『病気になったことは私の人生の1ページに過ぎない』 と、いくら強が…

リロード20. 動画

がんに罹患した人に、その家族に、「精神腫瘍医」が存在することを伝えたい。 絶望したり、傷つけあうことで残りの時間を費やすことの無いように。 そんな「思い」が、作家稲垣麻由美さんの著書「人生でほんとうに大切なこと」という「形」になりました。 こ…

リロード19. 手綱

「千賀さんという≪騎手≫は、千賀さんという≪馬≫を操ろうとし過ぎていないか?」 先日の清水先生の問いを、私はそう受け取った。 あの頃 私の中の≪騎手≫の、「泣いてはいけない」という手綱を振り切って 私の中の≪馬≫は「泣きたかった」 その結果、私は泣いて…

リロード18. 騎馬

【写真は駒込教会での講演会】 「人を≪騎手≫と≪馬≫に例えましょう」 清水先生が、両手を使って≪騎手≫と≪馬≫を表現する ≪騎手≫が≪馬≫の上に乗っている 「これまで、≪騎手≫が≪馬≫を思い通りに走らせてきた。 ≪騎手≫は、手綱を引き、時には鞭で≪馬≫を叩いて、≪…

リロード17. 海鳴

このチラシを二人の人が私に送ってきてくれた 一人は高校時代の友人。 私にチケットを「押し売られて」見に来てくれた彼は、 異常といえるほど「物持ちが良い」男で、いろいろなモノを保存していて 折に触れては、それを取り出して見せてくれる。 今回は、彼…

リロード16. 竿頭

「2018年2月の京都での還暦修学旅行」 私はついに、2015年の9月に、奈落の闇の中から見上げた場所に達した。 そこに、私はみんなの祈りに報いるために行った。 私は、「ありがとう」を伝えに行った。 しかし みんなの祈りへの「ありがとう」を伝えに行ったは…

リロード15. 知足

「覚えてないとは思うけど」 高校を卒業して以来、ご無沙汰していた彼は、再会するなり、そう切り出した。 「高校の教室で初めて声をかけてくれたのが、千賀くんだったんだ」 彼は下宿での独り暮らしをはじめたばかりの15歳の少年だった 「声をかけられて、…

リロード14. 予祝

「吉事」を前もって祝福することを、古来から「予祝」というらしい 予め祝っておくことで、本当に「吉事」を呼び寄せる という考え方が古来からあるという 「還暦修学旅行」の最中の2月11日は、私の誕生日 みんなが、私の誕生日を祝ってくれた 「59」になる…

リロード13. 約束

2015年の9月に入院。2ヶ月間放射線と抗がん剤の同時治療 5年生存率5%を20%に向上させるために治療を受けた その時、熊本の友人たちが祈ってくれた 「2018年2月に京都で会おう!」と応援してくれた 熊本高校の昭和52年卒業生による「還暦修学旅行」は、 同…

リロード12. 立春

≪痛み≫が鎮まるのには、傷が癒えるか、痛み自身を鎮めるしかない ふと、≪怨霊≫と≪痛み≫が同じようにも思えた ≪怨霊≫は自ら成仏するか、≪鎮魂≫されねば消えることはない ≪怨霊≫も≪痛み≫も相手を≪辛き目≫に合わせることで、その存在を主張する しかし、≪怨霊≫…

リロード11. 絵本

左から右に向かって、時と縁がつながっている 左の写真 2017年12月10日 駒込教会にて開催された「人生でほんとうに大切なもの」講演会 著者の稲垣さんと千賀と一緒にいるのが、絵本コーディネーターの東條知美さん 中央の写真 その東條知美さんが、1月26日に…