咲きも残らず散りもはじめず

タイトルは満開に咲く花を歌った古歌より

エピソード0. 仲間

 2017年10月11日水曜日

 妻の通院の付き添いから自宅に帰りつくと「見本」が届いていた

 10月12日木曜日

 何人かに「献本」が届く

 10月13日金曜日

 「献本」の感想が届き始める

 その中には、このブログの感想まで及ぶものがあった

 それは、ご本人のものではなく、奥様がブログを読んでの感想

 かつて乳がんを体験された奥様の感想を伝えてくださったものだった

 

 ━ 朝から涙が止まりません あの頃の混乱や葛藤が蘇ってきます

 

 がんの恐怖とは、≪過去のもの≫にできない特別な恐怖なのだ

 身体の奥に、意識の奥に、刻み込まれる恐怖

 そして、それは、だれとも共有できない恐怖

 ひとりでかみしめることしかできない恐怖なのだ

 黙って寄り添う事さえ、はばからせるような恐怖なのだ

 

 そんな恐怖と対峙した時

 幸運なことに

 私には、清水先生との邂逅があった

 そして、なにより、私には仲間がいてくれた

 さらには、新しい仲間も増えた

 すでに亡くなった方さえ、仲間になってくれた

 それでもこの本は、鎮魂の本であるだけではなく生命賛歌の本だ

 こうして本ができあがる

 その顛末をここで伝えられたとしたら、私は本懐を遂げたことになる

 

 この日まで生きていられる自信がなかった

   でも、生きてこの日を迎えることができた

 

 この本は、不思議なことが重なりつづけてできあがった

 振り返ると、普段では考えられないような、偶然が重なりつづけている

 だから

 この本は、さらなる不思議を起してくれそうな気がしている

 まだ見ぬ≪仲間≫を増やしてくれそうな気がしている

 まだ、生きていられそうな気がしている

 

 いや、一日でも長く生きよう

   

  

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 「人生でほんとうに大切なこと がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話」