咲きも残らず散りもはじめず

タイトルは満開に咲く花を歌った古歌より

リブート16. 兄妹

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妹が上京してきた。

彼女は、埼玉にいる次女の様子を見に来たり、長年続けている組み紐案件を理由に年に数回上京してくる。

今回の上京の目的は、ユーミンのコンサートだった。

しかも、史上初のベスト選曲による松任谷由実 TIME MACHINE TOUR Traveling through 45yearsへの参加。

「奇跡的にチケットが手に入ったのよ。あと1枚あるけどお兄ちゃん行く?」

 体力に自信がない私は、奇跡的幸運を妻に譲ることにする。

 二人も大の仲良しだ。妹は妻より1つ年上の義妹になる。

 

 私の病気がわかった時、妹は熊本から駆けつけてきて妻を支えてくれた。そして、台風の中で開催された鎌倉の講演会にも来てくれた。たった二人の兄妹は子どもの頃から仲良しだ。

 

「そういえばお兄ちゃんは『ベルベット・イースター』とかピアノで弾いてたね」

 私は大学浪人中に楽譜を入手しては妹に譜面にドレミを書いてもらって独学?でピアノを弾いて憂さを晴らしていた。

私と妹は仲が良く、友人から羨ましがられたものだ。兄貴の面倒を上手にみてくれる妹は、間違いなく羨ましがられる存在だ。

「ほんとうに、ピアノを弾いてたの?」

 妻は未だに信用してくれない。

 

「じゃあ、今回は姉妹で行くから、お兄ちゃんとは、またね」

 涙をこらえて私の手を握っていた妹が「またね」という。

 

またね。が、あればいい。もしも、ないなら、それでもいい。

チケットが当たったり、病気がおとなしくなったり、

奇跡は、けっこう、しょっちゅう起きるものなのかもしれない。

どちらにしても、私たち兄妹は、とても仲良し兄妹なのだから。

 

「『僕らは奇跡でできている』っているドラマ、観てた?

面白かったよ」

 そう、妹が教えてくれた。

 

 僕らも奇跡でできている。らしい。(笑)

 

 

写真は帝国ホテルのクリスマス・デコレーション。

全部、お菓子でできている。