咲きも残らず 散りもはじめず

今日見ずは くやしからまし 花ざかり 咲きも残らず 散りもはじめず               ー満開に咲く花を歌った古歌よりー

はざまのカミサマ 14

 

天武天皇がこの国の名を「日本」と名付けました。

 

聖徳太子も「日出ずる国」と名乗ったように、

 

この国は、西からの視点を気にしながら生きています。

 

この国は、西から日本になりました。

 

その西日本が東日本を攻め込んでいきます。

 

その土地に暮らしていた民は、伏するか逃げるかのどちらかです。

 

もちろん、戦う者もいます。

けれども、結局は、伏するか、逃げるかのどちらかになるのです。

 

桓武天皇の治世に、大和朝廷が西から東北に攻め込んで、東日本の蝦夷を討って日本を統一します。

 

そして、桓武天皇の治世に、伝法大師最澄天台宗を伝えて比叡延暦寺を開きます。

その後しばらくして、弘法大師空海密教を伝えます。

 

新しい「仏教」が日本にやって来ました。新しい仏は、新しい「世」を開きにきます。

 

その前に、はざまのカミサマの世の扉が、少し開いた。

と、いうわけなのでしょう。