咲きも残らず散りもはじめず

タイトルは満開に咲く花を歌った古歌より

はざまのカミサマ外伝.西行3

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ところで、旅の空にいる西行は、この後に頼朝と出会うことを知りません。

 

そもそも、西行の旅の目的は、平氏によって焼き討ちにあい、灰燼にきした東大寺の伽藍を再建するための浄財寄進を集めることでした。

 

史実では、将軍頼朝が鶴岡八幡宮に詣でた折に、偶然見かけた老僧こそが、名高い西行法師であったとのことでした。

 

頼朝は、西行法師に武道や和歌について尋ねて、西行法師は曖昧な答えを返したとのこと。

 

そして頼朝が与えた銀細工を、老僧は道端の子どもに与えてしまったとのこと。

 

鎌倉幕府の公式歴史書である「吾妻鏡」には、そう記されています。

 

 

しかし、実際のところは、どうだったのでしょうか。

 

 

桓武帝以来の「天下静謐」を成した源頼朝は、坂上田村麻呂以来の「天下布武」を成した征夷大将軍でもありました。

 

そして、西行法師こと佐藤義清は、北面の武士としては、頼朝の父である源義朝平清盛と同僚だった男でした。

 

西行と頼朝の間に「物語」があっても不思議ではありません。