咲きも残らず散りもはじめず

タイトルは満開に咲く花を歌った古歌より

はざまの世界カミサマ.31 胡蝶

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赤狐は「花」として「この世」で生きた物語を忘れていました。

「はざまの世」は、さまさまな「この世」とつながっています。

それは、「過去のこの世」であったり、「未来のこの世」であったりします。

「はざまの世」がもっとも「この世」とつながりやすい時は「たそがれ時」と「かはたれ時」です。

しかし、その他にもつながる時があります。

赤狐が「花」として「この世」を生きた物語は、

「桜」や「杜若」などさまざまな「花」でした。

そして赤狐は「紅梅」であったこともありました。

赤狐は、忘れていましたが、かつては、あの紅梅でした。

あの胡蝶との物語を生きた紅梅でした。

「はざまの世」が、「この世」の中でも、その「この世」、つまり、「その世」につながって、さまざまな物語を生み出します。

赤狐は紅梅であったことを忘れていました。

けれども、何故か胡蝶と紅梅をみた時、

胡蝶にモンシロチョウの姿を与えて、

胡蝶と紅梅とを出逢わせようとしました。

紅梅を生きたことを忘れていた赤狐に、

胡蝶との物語を生きる出逢いをつくらせたのは、

はざまのカミサマのお力だったのかも知れません。

はざまのカミサマの思いは、誰にもわかりません。

はざまのカミサマとは、そういうものなのです。