2023-12-10 春のカミサマ.2 春のカミサマ 月夜の道を帰るクモ。 指揮者のバッタを想います。 バッタは息子の親友です。 息子は離れて暮らしています。 クモは小さなため息ひとつ。 祭が終われば冬が来ます。 虫たちがいない、冬がきます。 さらにはケムシもミノムシも、 冬を越えたら、いなくなります。 それを知るのはクモばかり。 「これが理(ことわり)ということか」 満月の下の蒼い道を、 クモたちは帰っていきました。