天武天皇がこの国の名を「日本」と名付けました。
聖徳太子も「日出ずる国」と名乗ったように、
この国は、西からの視点を気にしながら生きています。
この国は、西から日本になりました。
その西日本が東日本を攻め込んでいきます。
その土地に暮らしていた民は、伏するか逃げるかのどちらかです。
もちろん、戦う者もいます。
けれども、結局は、伏するか、逃げるかのどちらかになるのです。
桓武天皇の治世に、大和朝廷が西から東北に攻め込んで、東日本の蝦夷を討って日本を統一します。
そして、桓武天皇の治世に、伝法大師最澄が天台宗を伝えて比叡延暦寺を開きます。
新しい「仏教」が日本にやって来ました。新しい仏は、新しい「世」を開きにきます。
その前に、はざまのカミサマの世の扉が、少し開いた。
と、いうわけなのでしょう。