はざまのカミサマの使いは人の世で何をするのでしょう?
はざまのカミサマは、「もののけ」の王です。
「もののけ」とは「物の怪」とも記します。
「物」とは、あらゆる「物」をさします。
「国土草木悉皆」が「物」です。
この国土の全てが「物」なのです。
国土の多くが山地であることは、この島国に多くの急流河川を生み出します。
急流河川の水は澄み水、清水となり、
飲料として適した恵みの水となります。
急流河川は、時に氾濫しますが、
水が引いた後には沃野が生まれます。
水は高きから低きに流れます。
雨雪になり、天から降り注ぎ、地を流れて海に達します。
この島国は、その水の巡りが速いことから、清水に恵まれた地形を持っています。
このことは、この島国に住み人びとにとって、
とても幸運なことといえるでしょう。
豊かな水は豊かな緑をうみます。
豊かな緑は豊かな食物をうみます。
この島国の人々は、その幸運を寿ぎます。
この幸運が続くことを願います。
この幸運が途絶えることを恐れます。
恐れは、畏れにつながります。
畏れることは、信じることでもあります。
カミサマを畏れる。
カミサマを信じる。
人々が生み出した神様や仏様と
人々がこの島に到る前からおわします
はざまのカミサマとは
少し違う存在のようです。