星の魔法使い3
それでも、おじいさんの鈴は、時々、小さな手でりんりんと鳴らされました。
おじいさんはその子の手をひいて、星見やぐらを登って行きます。
星見やぐらの上に着いたら、子どもに目をつむらせます。
そうして口の中で呪文を唱えながら、その子の星を見つけます。
星が見つかると、今度はやさしく子どもの頭を撫でながらささやきます。
「ほら、聞こえるかい?あなたの星が、あなたに「こんばんは」と言っていますよ」
目をつむった子どもは、かすかな風に揺れる鈴の音と一緒に、遠くでささやく声が聞こえたような気がします。
「あなたのことを、いつでも、いつまでも見ててあげる。あなたが幸せになるのを、見ててあげるよ。あなたの星は、あなたにそう言っています。