星の魔法使い4
子どもにも、確かにそう聞こえたように思えました。
目を開くと、空いっぱいの星です。
その星の中の、どれが自分の星なのかはわかりません。
けれども、「自分の星」が、この空に確かにある。
そのことを信じることができました。
「ありがとう。さようなら」
子どもたちは、とても喜んで嬉しそうに帰っていきます。
けれども、二度と星と話に来ることはありません。
星と話をしたという記憶が、あいまいになってしまうからかもしれません。
自分だけの星がある。ということで満足してしまうからかもしれません。
星と話をするよりももっと大切なことが沢山あるからかもしれません。
子どもたちは、一度、星と話をしたら、二度と話をしには来ませんでした。